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ホンダ、中国でスト労働者に24%の賃上げを提案

 【北京】ホンダは中国でストライキを起こして同国での生産停止に追い込んだ従業員に対し、賃金と手当の24%引き上げを提案したことを明らかにした。これは世界の工場である中国で外国企業が直面する労使間の新たな問題を浮き彫りにする大きな譲歩となった。

 広東省南部仏山市の部品工場で17日に始まったストを指導して解雇された2人の従業員によると、スト参加者は報酬総額を53%引き上げて月2300元(約3万700円)にすることを求めていた。

 ホンダの広報担当者によると、同工場の従業員1900人のうちの大部分が同社の提案を受け入れて31日午後には職場に復帰し、変速機やギアの生産が部分的に再開された。同担当者によると、数十人が提案を拒否して、操業を妨害しようとしている。ホンダはこれで、先週部品不足を理由に閉鎖を余儀なくされた4つの合弁組立工場すべての操業が再開できることを期待している。

 スト指導者の一人であるタン(24)さんはストの理由として、ホンダの基本給では生活を支えることができなかったことを挙げた。同社の広報担当者によると、タンさんは工場の社内規定違反を理由に22日にもう1人の指導者とともに解雇された。タンさんは31日の電話取材で、もう工場では働きたくないので実家に戻るとし、政府や企業が、第一線で働く従業員にもっと気を配るようになることを望むと語った。

 この問題は中国での労働慣行に対するホンダの見方を動揺させた。この労働慣行により、同社はコストを大幅に下げることができたため、中国は自動車を生産する上で魅力的な場所になっていた。

 同社は近くの高校や職業訓練校の卒業生を訓練生として、仏山市の定める最低賃金に満たない額で雇うことができた。同市の定める正規従業員の最低賃金は月920元(約1万2300円)。同社によると、同工場の1900人の従業員のうち約3分の1が訓練生で、正規従業員とともにストに参加した訓練生が同社からどの程度の譲歩を得られたのかは不明。

 労働問題の専門家は、ホンダの譲歩が中国全土で展開する海外と国内のメーカーに影響を及ぼすだろうと指摘している。

 中国の労働問題に詳しい米ミシガン大学アナーバー校のメアリー?ギャラガー政治学教授は、中国経済の回復に伴い、広東省などで労働力不足が再び見られるようになっていると指摘し、問題を追及する従業員の勢いが再び増すと思うと語った。同教授によると、中国では1990年代以降、大規模で組織的なストが発生している。ここ数年目立った変化の一つとして、労働協約に関する新たな法律が2008年に施行されたため、中国の従業員の間に従業員の権利に対する認識が高まったことが挙げられると同教授は指摘した。

 ホンダの賃上げは、世界最大の電子機器受託生産会社である台湾?鴻海精密工業の深?工場の賃上げ提案と、経緯はまったく違うが似たところがある。鴻海精密では、自殺が相次い次いだが、一部の専門家は、これを賃金が低く、過重労働が続いたことが原因だと指摘した。同社は、平均20%の賃上げに踏み切ったが、理由については労働者の不足する懸念があるためとしている。



 
 
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